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[2007年1月]

テーマ/言葉の奥に潜む息—素直な声で本物の表現を_vol.3

 草野心平の詩「ゆき」を朗読してみましょう。
 普通に声に出して『しん』を読むことを、有声音と言います。有声音で雪の降る感じが出るように読もうと、いくら工夫しても無理なことです。そもそも、なぜ『ゆきふりつもる』が『しんしん…』という言葉で表されているのでしょう。

 雪は空からいっぱいにゆっくり降りてきますから、空気の振動を防いでしまいます。音は空気の振動が伝わって聞こえるのですから、雪が降りますと音が伝わりにくくなり、いわば耳をふさがれたように感じます。そこで「しーっ、静かに」と言う時の「シーッ」、即ち無声音のイメージから『しんしん…』という表現が生まれたのです。

 この詩を朗読する時は、無声音で読みましょう。静かに『しんしん…』を続けますと、夜の雪景色が浮かんできませんか? 少なくとも無声音にしなければ、本物の表現にはなりません。

 ボディートークセミナーでは、全身呼吸による素直な発声で、歌をうたったり朗読したりします。本物の表現に興味のおありの方は、是非お問い合わせください。