Body-Talk Topics(トピックス)

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[2008年7月]

テーマ/「膝痛の原因となる心の悩み」_vol.9

 友人が東京から大阪へやって来ました。60代の大学教授です。久しぶりの再会でしたが、どうも歩き方がギコチない。杖を持っているので「どうしたの?」と尋ねると、「一年前から膝が痛むんだ。病院で調べてもらったら、軟骨が減っているということだった」との返事。「年も年だし、もう仕方ないと諦めている。そのうち車椅子生活になるだろう」と、寂しげな口調でした。常識では、軟骨の磨り減った膝は治らないと考えられています。

 こんな場合でも諦めるのは未だ早い。彼にとっては、生命の仕組みを知る絶好のチャンスです。早速、『ボディートークの体ほぐし』をしました。膝痛は、体全体を調べて心の悩みがシコリを作っていることに気付き、そのシコリをほどくことで体のバランスをとればきっと改善されるだろう、ということを説明しました。背中の左側、特に胸椎7・8・9番に大きな固まりがあって、体の重心が左に偏っています。これは、他人に対する気遣いのシコリ「胸椎7番」が怒りのシコリ「胸椎8番」と結びついて、さらにやっかいなことに強い後悔の念「胸椎9番」と一体になった結果だと思われます。そしてこの大きな固まりが、まるで背中に荷物を背負っている状態になり、その歪みで左膝の軟骨が磨り減ったのだと考えられます。彼は心の問題と体の症状の結びつきを納得しました。大学内の人事のことで、深刻に悩んでいたのです。

 体ほぐしを終えて、試しに階段を降りてもらうと、ずいぶん楽になっていたので、とても喜びました。軟骨が少々減っていようと、体が不十分であろうと、全身のシコリさえとれば、それなりにバランスは取れて普通に歩けるのです。その後、東京で二度ほど『体ほぐし』をしましたが、駅の階段を駆け上ることができるようになったと電話をくれました。