Body-Talk Topics(トピックス)

Body-Talk Topics バックナンバー

[2010年1月]

テーマ/「マイナスをプラスに転じる生命の働き」_vol.15

 母が、階段から落ちて腕を骨折したことがあります。当時87才でした。でも「たとえ骨折しても、うまく完治すれば、骨は前よりも丈夫になる」そして、その事実を目の当たりにすることができました。一ヶ月間、腕を固定して、骨をくっつける治療を行いましたが、母の年齢を考慮して医師は「腕を開いて、骨にボルトを付けましょう」と言いました。ところがレントゲンをとってみると、骨折の箇所には、まるで白い腕輪をはめたように、骨が盛り上がっていたのです。ボルトを入れる必要は、全くありませんでした。

 生命の仕組みは不思議です。もっと極端な例を挙げましょう。生きるか死ぬかの瀬戸際に、いろんな要因が働いて生きるほうにスイッチが入ると、生命は病気前よりも元気になることが多いのです。私は4才の時、ポン菓子に混じったネズミの糞を食べて、自家中毒を起こしました。脱水症状が激しく、生死の間をさまよいましたが、輸血と点滴(当時は、幼児への点滴は実験中でした)によって、奇跡的に蘇りました。それまでの私はとても大人しく、子どもの遊びにも入っていけず、側でジッと見ているような性格だったようですが、生命が蘇ってからというものは、保育所で一番のヤンチャ坊主に変身していました。心にも体にも活力がみなぎっている感じでした。

 私のモットーである「転んでもタダでは起きない」という精神は、この頃から生まれたのでしょうか。たとえマイナスの事態が起っても、プラスに転じる道はきっとある、と信じています。